なんだか、誰がいつから言い始めたか分からないんですが、俗に「閉域網神話」という用語があるのです。これは、どういう意味なのか。それは、外部のインターネットに、まるで繋がっていないパソコンや医療機器は、OSのアップデートも不必要だと思っているふしがあったり、古いOSが入ったパソコンをLANに繋いでしまうこととか、それから、古いパソコンを使い続けてしまうこととか。そういった、予算に制約があって、とても情報セキュリティにまで手が回らない病医院や調剤薬局さんを、多くお見受けすることがあるんです。
このように、今までの常識「閉域網神話」で良かった時代、院内のネットワークは閉じているので、多少ずぼらな情報セキュリティだったとしても、安全が保たれていたんです。なので、患者情報の漏洩も起こりませんでした。
ところがです。まず、電子カルテを共有する場合、特に、クラウドベースの電子カルテをお使いの場合、どうしてもご自身のネットワークを、外部に繋がないといけませんよね? それから、最近のトレンドで言えば、マイナンバーカードを使った情報のやり取りの中で、どうしても外部のサーバーと通信をしなきゃなんなくなりました。もうお気づきかと思いますが、既に、院内ネットワークが世界中に晒されているんです。
お気づきですよね? 昔みたいな「閉域網神話」は、現在ではほぼありえません。特に、Windowsをお使いの場合、あのOSは、発表後約10年後にEOS(サポート終了)時期を迎えます。それ以上使った場合に、特別な延長保証をマイクロソフトと結んでいない限り、マイクロソフトは古いOSを見放します。この場合、安全が担保されません。パソコンウイルスが湧いて、患者データーをシッチャカメッチャカにしてしまう可能性もあるのです。
ですので、Windows11に早く慣れていただき、全部をWindows 11対応のPCにされた上で、古いOSしか動かないパソコンを、いつまでも院内ネットワークに後生大事に置いておかないことです。それが情報セキュリティの第一歩です。カルテ情報を盗まれないためにも、大事なことです。
すでに「閉域網神話」はありませんよ。ではでは(・∀・)ノ
パソコンのお医者さん 閉域網神話は昔話ですよ ネットウイングス 代表 田所憲雄 拝
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